越前市様

電子申告と充実したマニュアルの整備により
着任早々の職員でも申告業務を円滑に行える。

福井県越前市は、平成28年分の申告から「電子申告の達人」を利用して本格的な電子申告の仕組みを運用している。確定申告支援システム「税務LAN」との併用で申告受付からデータ送信まで円滑に行えるようになった。また、職員が独自に「電子申告の達人」のマニュアルを作成して新任職員でもすぐ申告業務ができる環境を整えた結果、若手職員の税務知識習得を早めることにつながり、若年化が進む市の人材育成にも一定の貢献をした。さらに、申告受付時に取得した利用者識別番号を使えば自宅でも申告ができることを啓蒙したことで、市民がe-Taxを利用して確定申告する件数が増加した。
お客様名 福井県 越前市
所在地 福井県越前市府中一丁目13-7
市政施行 平成17年10月1日
人口 82,184人(令和元年9月1日現在)
市の概要 越前市は、越前の国府がおかれ、中世には府中と呼ばれるなど越前地方の中心地として栄えた歴史のあるまちです。福井県のほぼ中央に位置し、越前和紙や越前打ち刃物、越前箪笥といった伝統産業が盛んであると同時に、電子部品等の先端技術の開発にも力を注いでおり、モノづくりのまちとして発展を続けています。
越前市
越前市の電子申告フローとポイント
電子申告がもたらしたもの
電子申告は、申告受付の効率化と新任職員の育成に貢献
越前市は、マイナンバー制度導入に伴い、紙保管時の情報漏洩リスクが大きくなったことを受けて、電子申告への移行を推進、平成28年申告分より「電子申告の達人」の利用を開始した。電子申告導入前は、職員が各地の公民館を回り申告受付を行っていたが、公民館での受付を廃止し、駅前と支所2会場での受付に変更された。
「電子申告を推進したこと、更に税務署から届く申告書がスキャンデータになったことで、今、市役所には確定申告の紙はほとんどなくなりました」と、企画部 税務課 主事の安川 雄大氏は話す。
越前市役所は、団塊世代が一斉定年退職した影響もあり、税務課も半数以上が20代と職員の若返りが進んでいる。それゆえ税金の知識がない若手が確定申告業務に就くことも多い。
「私自身、異動してきたときは税金の“ぜ”の字もわからない状態でしたが、先輩の指導の下、電子申告で必要項目を入力するだけだったので、それほど戸惑いはありませんでした。課税作業自体は『税務LAN』に必要な数値を入力すれば税額が自動計算されますし、なぜその数字が出てくるのかを考えれば、基本的な税の仕組みを理解できます。税務は自治体の根幹に関わる仕事であり、どの課でも生きるスキルなので、若いうちに経験することは、本人にとっても市役所業務全体にとっても良いことだと思います」(安川氏)
企画部 税務課 主事 安川 雄大 氏
企画部 税務課 主事
安川 雄大 氏
現在の運用について
2箇所の会場で受付けた申告データを本庁で集約して送信
令和3年現在、越前市の確定申告総数(税務署での申告受付件数)は約14,000件、その中で市が送信する申告件数は約900件となっている。
受付会場では、必要書類を「税務LAN」へ入力して納付や還付があるか確認して確定申告か住民税の申告か見極め、確定申告の場合、そのままデータを保存して控えと添付書類を本人に渡して受付完了となる。1日分の受付け完了後、全データをLGWANに接続された本庁舎の端末に移して「電子申告の達人」で1件ずつエラーチェックして送信する。
「受付時にエラーチェックすることもできますが、市民の方々をお待たせしたくないので、すべての受付終了後に行っています」(安川氏)
申告受付は16時に終了、その後本庁舎でエラーチェックを行い、外字エラーなどの対応を済ませ、おおよそ17時には申告関連の業務が完了する。
電子申告の達人による運用
市民税課の職員8名が使いこなしマニュアル活用で新人でも無理なく運用
「電子申告の達人」導入当初はOJTで操作を教えていたが、円滑な引継ぎにはマニュアルが必要と考え、文章に画面キャプチャを貼り付けた、操作方法やエラーの対処法などをまとめた独自のマニュアルを作成した。
「現在8名の職員が申告業務を担当していますが、マニュアルが充実しているので、新しく異動してきた職員も、迷うことなく業務をこなせています」(安川氏)
電子申告による副次効果
市民がe-Taxを利用して確定申告する件数が増加
申告に訪れた市民に「利用者識別番号を利用すれば、自宅で申告できる」との勧奨を続けてきたことが実を結び、近年e-Taxで申告する市民が増えている。
「紙の頃は控えを失くされた方からの再発行依頼が結構ありました。でも、確定申告は国税の資料なので、市役所では再発行できず、職員はもどかしい思いをしていました。それに対し、電子申告は本人のもとにデータがあるので、自分で確認できるというメリットがあります」(安川氏)
今後の展望
電子申告の達人のさらなる活用により業務効率化に期待
「税務LAN」には、申告書作成時に「電子申告の達人」と連携してバックグラウンドでエラーチェックする機能がある。この機能を活用すれば、前述した受付終了後に1件ずつエラーチェックを行う手間を軽減できる。
「エラーチェック機能を使って、次回から業務時間を短縮したいと思います。外字エラーも正字照合のコード表を作成して、正字を入れれば解決できることがわかったので、早期に対応したいと思います」と安川氏は、今後の業務改善について話す。
越前市は今後スマートフォンからのe-Taxを啓蒙したいと考えている。
「申告に来た方には、スマホからの申告を案内しています。ほとんどの会社員は年末調整で済み、市職員がかかわることが無いため、副収入がある会社員に対して、国が周知してくれることを期待しています」と、安川氏は今後のe-Tax普及に期待を寄せる。
越前市
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